固定通信契約まとめ | IT SKILL MAP

固定通信契約まとめ

 ここでは固定通信契約である、光回線契約及びプロバイダ契約からVPN契約まで、固定ポイントにおける通信契約をまとめたいと思います。

1.はじめに

 インターネットを利用するためには、回線契約プロバイダ契約が必要です。
 スマホでインターネットを利用する場合、あまりプロバイダを意識することがありませんが、固定通信を契約する際は回線契約とプロバイダ契約を別々に行うため、どうしても意識する必要がありました。

 何故、固定通信の回線契約とプロバイダ契約は分かれているのでしょうか?
 簡単に言うとNTT自体がISPサービスを実施していなかかったことによります。

 インターネットは1995年、Windows95の発売を境に大きく普及することになりました。Internet Explorerが標準搭載され、簡単にインターネットができる環境ができたからです。
 NTTはアナログ回線に変わるINS回線(デジタル回線)の提供を開始し、よりインターネット回線を利用しやすい環境を作る一方、ISPについてはNTTではサービスを提供せず、1996年にグループ会社NTTコミュニケーションズにより、インターネット接続サービスであるOCNを開始しました。
 この時点で、日本初のISPであるIIJ等、複数のISPの事業者が既に誕生していたからです。この状態でNTTがプロバイダ事業を実施した場合、独占禁止法に抵触する可能性があり、問題になったと思われます。
 現在は契約も料金もまとめることができるようになり、あまり意識しなくても良くなりましたが、あくまで異なるサービスである回線契約とプロバイダ契約を行って、初めてインターネットを利用できます。


2.固定通信回線契約

サポート終了が近いADSLとINSネットのデジタル通信モード

 現在、新規契約できるのは、光回線のみとなりました。ADSL2023/01/31サポート終了で、新規契約は受付していません。

 INSも現在でも通信量が少ない各種データ通信で利用されていますが2024年初頭をもってデジタル通信モードのサポート終了とアナウンスされています。


 特にINSについては思わぬ所で利用されているので注意が必要です。POS、クレジット決済システム、FB、EBといったバンキング専用端末、CIC、JIC、KISといった信用情報照会端末、入退出管理システム、果てはコピー機のトナー管理システム等、メインネットワークとの分離が必要な状況で、よくINSが用いられてきました。

 メインネットワークに組み込まれていないため、システム部署がINSネットワークの存在を認識しておらず、トラブルになることが予想されます。


 ファックスについてはアナログ回線を使用するG3、スーパーG3を利用していれば問題ありませんが、G4ファックスはINSネットを利用するので注意が必要です。


 一方、INSの音声通信については、メタル電話として引き続き利用可能とされています。このためINS1500とPBXを利用した内線電話やナンバーディスプレイサービスに影響がでることは現状なさそうです。


光回線契約

 光回線については宅内工事が発生するため、開通までにおよそ2週間。繁忙期であれば一か月以上かかることもあります。このため、事務所移転などの際、全てに先んじて、手配を進める必要があります。


 ~ NTT東日本 NTT東日本公式サイト(https://flets.com/) ~

個人/法人 ブランド名 上り(bps) 下り(bps) 備考
個人 フレッツ 光ネクスト
ギガファミリー スマートタイプ
1G 1G 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル有
フレッツ 光ネクスト
ギガマンション スマートタイプ
1G 1G マンション(4戸以上)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル有
フレッツ 光ネクスト
ファミリー ギガラインタイプ
1G 1G 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ネクスト
マンション ギガラインタイプ
1G 1G マンション(4戸以上)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ネクスト
ファミリー ハイスピードタイプ
200M 200M 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ネクスト
マンション ハイスピードタイプ
200M 200M マンション(4戸以上)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ネクスト
ファミリータイプ
100M 100M 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ネクスト
マンションタイプ
100M 100M マンション(4戸以上)、通信料定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ライトプラス
戸建て
100M 100M 戸建て(3戸以下)、通信料2段階定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
フレッツ 光ライト
戸建て
100M 100M 戸建て(3戸以下)、通信料2段階定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無、光ライトプラスよりさらに使用量が少ない場合
フレッツ 光ライト
集合住宅
100M 100M マンション(4戸以上)、通信料2段階定額プラン、
Wi-Fiルーターレンタル無
法人 フレッツ 光ネクスト
プライオ10
1G 1G 帯域優先 データ送受信 10Mbps、
24時間365日の保守対応、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
プライオ1
1G 1G 帯域優先 データ送受信 1Mbps、
24時間365日の保守対応、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
ビジネスタイプ
1G 1G 通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト - - 個人向けと同様
フレッツ 光ライト 100M 100M 通信料2段階定額プラン

 ~ NTT西日本 NTT西日本公式サイト(http://flets-w.com/) ~

個人/法人 ブランド名 上り(bps) 下り(bps) 備考
個人 フレッツ 光ネクスト
ファミリー・スーパーハイスピードタイプ 隼
1G 1G 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
マンション・スーパーハイスピードタイプ 隼
1G 1G マンション(4戸以上)、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
ファミリー ハイスピードタイプ
200M 200M 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
マンション ハイスピードタイプ
200M 200M マンション(4戸以上)、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
ファミリータイプ
100M 100M 戸建て(3戸以下)、通信料定額プラン
フレッツ 光ネクスト
マンションタイプ
100M 100M マンション(4戸以上)、通信料定額プラン
法人 フレッツ 光ネクスト
ビジネスタイプ
1G 1G 通信料定額プラン

3.ビル、マンションに回線を引く場合

 戸建てで光回線を引く場合、特に問題はありませんが、ビル及びマンションの場合は共有施設を利用することになるため、各施設について認識しておく必要があります。
 現在ビル、及びマンションでは、ほとんど光回線を導入済みなので、すでにPTと呼ばれる機器がビル及びマンションに設置済の場合が多く、この場合は光回線導入にあたり、共有施設への立ち入りを許可してもらうだけなのですが、もし、マンションで他の誰も光回線を使用しておらず、PTの設置から始めるような場合は、その工事費の負担を誰がするのか等、折衝に無駄な時間がかかるばかりなので固定通信はあきらめて、3G、4G、LTE等の移動体通信にするべきです。またマンションによっては、ケーブルテレビを引き入れている所もあります。その場合はケーブルテレビのインターネットを検討することが出来ると思います。
 話を戻して、すでにビル、及びマンションに光回線が導入されている場合、下図のように共有施設内に回線を引くことになります。

 MDF:主配線盤とも呼ばれ、外部からの電話通信回線が一旦収納されます。
 IDF:中間配電盤とも呼ばれ、各フロアの電話通信回線が一旦収納されます。
 EPS:電話通信回線だけでなく、電気系設備が各フロアまとめて収納されます。
 これらと、縦管はビル又はマンションオーナーの所有施設、又は分譲マンションの場合は共有施設となります。
 その管理はビル又はマンション管理会社もしくは管理組合が行っており、これらの施設は通常施錠されています。

 光回線の工事を依頼すると、通常NTTが管理会社へ連絡を取り、MDF、EPSの施錠解除、工事会社の手配まで行ってくれますが、状況により(ビル、マンションで他の誰も光回線を使用していない場合)管理人への許可を自身で取る必要があります。
 宅内配線工事当日、NTT工事委託業者のミライト等が工事を実施しますが、工事業者の工事実施範囲は、NTTとの分界点から契約の時に決めた範囲までとなります。宅内までならば、自室までの回線引き込みを実施してくれますが、仮にMDFまでやIDFまでとしてしまうと、それ以上の工事は実施してもらえず、別の業者に依頼しなければならなくなるため注意が必要です。
 この図は一般的なビルの場合の光配線方式です。マンションの場合はPT以降マンション内は電話回線を利用して光回線を各部屋に届けるVDSL方式と、LANケーブルによって各部屋に届けるLAN配線方式があります。このようにマンションの場合は、光配線方式、VDSL方式、LAN配線方式のいずれか確認しておく必要があります。

4.プロバイダ契約

 先にも書きましたが、インターネットを利用するために回線契約と併せて契約を行うものです。実際プロバイダ契約とは、インターネット網に入るための会員登録とも言えます。
 ネットワーク的に言うとグローバルIPを割り当ててもらう事です。
 プロバイダと契約することで、ユーザー、パスワードを付与されますが、このユーザー、パスワードをルーターに設定しPPPoEという認証によりISPにログインし、グローバルIPを割り当ててもらうことで、インターネット網に入ることができるようになります。

 ちなみに、フレッツ光ネクストなどの光回線を契約すると、デフォルトで2セッション付与されます。このセッションというのはPPPoEの同時確立数、つまりISPとの同時接続できる上限のことであり、通常はVPNサービスとインターネットの同時利用の際等に利用するのですが、極端な話、同時に2つのISPを利用することができると言えます。お店で有線放送とインターネット併用という場合もこの2セッション利用によります。

5.VPN契約

 現在、支店など遠隔地も含めた拠点間ネットワークを構築する場合、

・VPNサービスを利用する
・インターネットVPNを構築する
・クラウドサービスを利用する

 いずれかの方法を取ります。インターネットVPNは、代表的な方法としてはYAMAHA等のVPNルーターを導入し、インターネット網を利用して各拠点を結ぶ方法です。
 対してVPNサービスは、VPNルーターを使用するのはインターネットVPNと同じですが、回線がインターネット網ではなく、NTT東西、NTTコミュニケーションズ、IIJ、KDDI、SoftBank等が提供するプライベートネットワーク網です。このため、専用線ではないものの、このネットワーク網を利用するのは、VPNサービスの提供を受ける企業に限られるため、インターネット網に比べ高い安全性を確保できます。

 インターネットを利用する際、回線契約とプロバイダ契約が必要と言ってきましたが、VPNサービスを利用する場合も、もちろん回線契約とVPN契約の両方必要です。

 サービスを提供するNTT東西についてですが、NTT東西については各々のエリア内のみのVPNです。このため、もし東京と大阪をVPN網でつなぐ場合、NTT東西からはVPN契約できず、NTTコミュニケーションズのVPNサービスを利用するようNTT東西から案内を受けることと思います。

 VPNサービスにはIP-VPN(L3ネットワーク)広域イーサネット(L2ネットワーク)の2種類があります。費用については大きく変わりませんが、広域イーサネットはプロトコル単位での設定が可能なため、細やかな設定ができる反面、設定が煩雑になります。一方IP-VPNはIP限定なので、細やかな設定はできませんが、設定は楽です。



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