各種プログラム言語と開発環境まとめ(VB、VBA)

 ここではマイクロソフトが開発するプログラム言語、Visual BasicおよびVisual Basic for Applicationsについてまとめます。
 元となったプログラム言語であるBASICは1980年代、NEC等各メーカのパソコンに標準搭載されていたこともあり、簡易プログラム言語として広まりました。Visual BasicはこのBASICをベースにして、マイクロソフトが拡張を行ったものです。当初メモリ操作ができない等、本格的開発には向かないとされていましたが、現在ではそのようなハード制御はOS、フレームワークに任せるのが主流のため、組み込みシステム以外ではJava、C++、C#と何等変わらず開発言語として選択することができます。

1.Visual Basic

 Visual Basicは、マイクロソフトが開発、販売するプログラム言語で、Visual Studioに組み込まれています。

 コンパイル方式で、高速なアプリを開発できます。
 Visual Basicの位置付けはあくまでVisual Studio上で利用できるプログラム言語の一つという位置付けです。というのもマイクロソフトの開発のコアはVisual Studioだからです。Visual Studioはどのプログラム言語で開発しても、同等品質のアプリケーションを作成できる統合基盤です。このため、他のプログラム言語のように言語を中心にIDE、フレームワークが存在するという体系と違い、IDEであるVisual Studioを中心として、プログラム言語、フレームワークが存在するという体系です。

2.Visual Studio

 プログラム言語Visual Basic、C、C++、C#をサポートする、マイクロソフトのアプリケーション開発の中核となるIDE製品です。


Visual Studio(https://www.visualstudio.com/ja/)


~ Visual Studioのバージョン ~

バージョン 延長サポート期限 対応OS
Visual Studio 2008 2018/04/10 Windows7、Windows Server 2008/R2
Visual Studio 2010 2020/07/14 Windows7,8.1,10、Windows Server 2008/R2,2012/R2,2016
Visual Studio 2012 2023/01/10 Windows7,8.1,10、Windows Server 2008/R2,2012/R2,2016
Visual Studio 2013 2024/04/09 Windows7,8.1,10、Windows Server 2008/R2,2012/R2,2016
Visual Studio 2015 2025/10/14 Windows7,8.1,10、Windows Server 2008/R2,2012/R2,2016
Visual Studio 2017 2027/04/13 Windows7,8.1,10、Windows Server 2012 R2,2016
Visual Studio 2017 for Mac 2027/06/16 Mac OS X El Capitan 10.11、macOS Sierra 10.12
※開発言語はC#のみ対応
Visual Studio 2019 2029/04/10 Windows7,8.1,10、Windows Server 2012 R2,2016,2019

 2019年4月2日、最新版のVisual Studio 2019がリリースされました。

 Visual Studio 2019の新機能(https://docs.microsoft.com/ja-jp/visualstudio/ide/whats-new-visual-studio-2019?view=vs-2019)


~ Visual Studio 2017・2019のエディションと価格 ~

 Visual Studioの無償版と云えば2015までは機能制限されたExpress版でしたが、2017よりProfessionalと同等機能のCommunity版が無償提供されるようになりました。個人に加え、企業でも下図の通り条件を満たせば無償利用できます。

 有償版のProfessional、Test Professional、Enterpriseですが、これも2017よりOffice365と同じ販売形態、バージョンに依存しないサブスクリプションモデル(月額/年額制)であるVisual Studio サブスクリプションでの提供となりました。


エディション 標準価格 備考
Community 無償 機能はProfessionalと同じです。
企業の場合、PC台数250台未満かつ年商1億円未満であれば、当該組織は5名まで利用可能です。5名を超える場合はProfessionalの購入が必要になります。
Professional ¥154,095/2年(税込) 1ライセンスあたりの価格です。
2年後の更新時は¥102,687/2年(税込)
Test Professional ¥278,760/2年(税込) 1ライセンスあたりの価格です。
2年後の更新時は¥115,539/2年(税込)
Enterprise ¥770,991/2年(税込) 1ライセンスあたりの価格です。
2年後の更新時は¥330,168/2年(税込)
※Professionalに限り、従来の買い方であるスタンドアロン版(単体ライセンス)を1ライセンスあたり約6万円で購入できますが、最低購入数が3ライセンスからとなっています。購入できるのはVisual Studio Professional 2019のみでこのライセンスを購入すると2019に加え一世代前の2017も利用することができます。

~ Visual Studioで開発できるアプリケーション ~

 主な開発できるアプリケーションの一覧です。マルチプラットフォーム化し、多岐にわたる開発が可能となりました。

種類 アプリケーション 実行環境 言語
Windows WindowsFormsアプリ .NET Framework VB,C#
WPF .NET Framework VB,C#
.NETクラスライブラリ .NET Framework VB,C#
ネイティブ(Win32)アプリ、DLL Windowsの標準API C++
Windowsストアアプリ UWP VB,C++,C#,JavaScript
ASP.NET IIS、.NET Framework VB,C#
Node.Js Node.Js JavaScript
macOS フォームアプリ .NET Core C#
ASP.NET Core IIS、.NET Core C#
Android、iOS ネイティブアプリ Xamarin C#
ハイブリッドアプリ Cordova HTML,JavaScript
※C++が利用できるアプリケーションではpythonも利用可能になりました。

3.Visual Studioと.NET Frameworkのバージョン関係

 Visual Studioと.NET Frameworkのバージョン関係はこちらで詳しくまとめています。

4.Visual Studioのアドオン、ソース管理

 アドオンは、一昔前はプログラムの省力化を目的としてサードパーティのアドオン製品、
・GrapeCityのSpread、InputMan
・ウイングアークのSVF
・SAPのクリスタルレポート
 などが多くの現場で利用されていましたが、現在では、あまり利用されなくなりました。

 ソース管理は、過去Source Safe、Team Foundation Server (TFS)、Visual Studio Team Services (VSTS)などがありましたが、現在ではAzure DevOpsにおいて、Gitによるバージョン管理、継続的インテグレーション管理など用いて、総合的にソースを管理します。


5.Visual Studio Code

 Visual Studioでは未対応のJavaを含む、ほぼ全てのプログラム言語に対応するコードエディタです。マルチプラットフォームでWindows、macOS、Linix上で利用可能です。2015年にマイクロソフトからリリースされました。OSSではないVisual Studioと違い、無償。商用可。OSSのMIT Licenseで運用されています。ただしJavaで.NET Frameworkが利用できるとか、コンパイルと連動するというIDE的なものではなく、あくまでコードエディタです。


Visual Studio Code(https://code.visualstudio.com/)


6.VBA(:Visual Basic for Applications)

 Microsoft Officeのマクロとして知られるプログラミング言語です。Visual Basicをベースに、Excel、Access、Word、PowerPointなど、Officeのアプリケーション・ソフトウェアの機能をプログラムにより自動化する際に利用します。コンパイル方式に対応していますが、マクロ作成後、前以てコンパイルを実行しておかないと、実行時にコンパイル時間がかかり、速度的なメリットを得られませんので注意が必要です。IDEはOffice製品に付属しています。


7.VBS(:Visual Basic Scripting Edition )

 VBScriptとも呼ばれます。Visual Basicをベースにしたスクリプト言語で、主に、
・ASP上でのサーバサイドスクリプティング処理
・Windows Script Host(WSH)を利用したWindows上でのスクリプト
に利用されます。テキストエディタ、コードエディタ、Visual Studioなどを利用して作成します。



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