動画のフレームレート、解像度、ビットレート | IT SKILL MAP

動画のフレームレート、解像度、ビットレート

 「動画を作ろう。」となった時に、動画形式は、
 ・動画形式(コンテナ)=MP4(.mp4)
 ・動画圧縮形式(動画コーデック)=H.264
 ・音声圧縮形式(音声コーデック)=AAC
 の一択です。(動画形式については、こちらにまとめています。)
 では、そのあと何を設定しなければならないのか、重要となるのは
 ・フレームレート
 ・解像度
 ・ビットレート
です。ここではこの設定についてまとめたいと思います。

1.フレームレート

 フレームレートは動画の「なめらかさ」とファイルサイズに影響する重要な設定要素です。単位はfps(フレーム/秒)です。1秒間に何コマ静止画像を埋め込むかとも言えます。

 動画とは、人間の目の残像現象を利用し、静止画を連続表示することで動画として認識させるものです。人間の目の能力では60fpsまで認識できると言われています。このため60fpsで動画を作成すれば、動画がカクカクして見えるということはないと言えます。
 一方でこのフレームレートはファイルサイズに大きく影響します。60fpsでは1秒で60枚、1fpsでは1秒で1枚の静止画をファイルに保存する必要があるので、そのファイルサイズはフレームレートによって大きく変わります。
 一般的には、テレビやDVDは30fps(29.97fps)を採用しており、30fps(29.97fps)以下で設定することがほとんどです。
 ファイルサイズをどうしても小さくしなければならない場合を除いては、この30fps(29.97fps)を指定するようにしましょう。
 30fps(29.97fps)未満を設定する場合の参考として、映画は24fps、ワンセグテレビが15fpsです。人物が座ってしゃべっているだけのような動きの少ない動画なら15fpsまでは下げることが出来ると言われています。さらに、10fps以下になると、もはや動画ではなくスライドショーのレベルとなり、どうしてもカクカクして見えます。動画としての最低ラインが15fps前後です。

 この一方で、スポーツやアクションなど動きの多い動画ではテレビやDVDレベルの30fps(29.97fps)でも物足りないと思う場合があります。ファイルサイズが大きくなり、インターネット回線での送受信は困難になりますが、画質優先であれば60fpsに設定する価値はあります。
 現状の再生デバイスで120fpsに対応する製品はまだレアですが、次世代テレビ放送規格である4K、8K放送では最大120fpsまで規定されています。

2.解像度(画角)

 動画を表示する領域サイズともいえます。テレビ放送で言うと、
 ワンセグ → SD → HD → フルHD → 2K → 4K → 8K
 解像度が上がれば上がるだけ描写領域が増えますので、当然その動画ファイルサイズは大きくなります。


解像度(画角) テレビ放送 対応保存デバイス
 SD(720px × 480px) アナログ放送 DVD
 HD(1280px × 720px) ハイビジョン放送
※主にヨーロッパ
-
 フルHD(1920px × 1080px) ハイビジョン放送
※日本、厳密には、
BSハイビジョン:1920px × 1080px
地上デジタル:1440px × 1080px
Blu-ray
 4K UHD(3840px × 2160px) 4K放送、UHDはウルトラHDの略です。
次世代放送規格で2018年12月1日から放送が開始されます。
先行して4K、8Kテレビ及びUltra HD Blu-ray対応プレーヤーが発売されています。
Ultra HD Blu-ray

 インターネットでの動画利用を考えた場合、YouTubeの最大解像度がフルHD(HD1080)です。これを参考に解像度優先であればフルHDファイルサイズ優先であればSD以下で設定すると良いと思います。

アスペクト比

 解像度(画角)の縦横の比率のことです。テレビは16:9が標準で、パソコンでも16:9モニタが主流となってきましたが、依然16:10、4:3といったアスペクト比の製品があり、iPhoneは3:2、Andoroidは16:9というように統一されていません。
 このため、用意した動画ファイルが16:9のアスペクト比で、再生するデバイスのアスペクト比が違う場合は、再生するデバイス側で伸縮調整したり、余白としたりして再生されます。
 YouTubeでアップロードする際、16:9以外の動画は、上下左右を黒枠として自動処理されます。
 動画を作成、準備する側の場合、各アスペクト比の動画ファイルを準備しておけば非常に親切ですが、現状では、アスペクト比16:9のみ作成することが多いです。

インターレース方式とプログレッシブ方式

 1920×1080i、1920×1080pのように解像度の最後にiかpを付けて表現されることがあります。
 これは、
 i:インターレース方式
 p:プログレッシブ方式
 と呼ばれる、画面表示する方法のことで、例えば、以下で説明するビットレートが8.00Mbpsの画面を1秒だけ表示するとした場合、インターレース方式は、画面を走査線と呼ばれる1pxの横線の奇数番と偶数番を0.5秒で交互に表示するのに対し、プログレッシブ方式は全走査線をそのまま1秒表示します。
インターレース方式は動きが多い映像の場合になめらかに見えると言われており、主にテレビで採用されています。一方、プログレッシブ方式は動きが少ない映像の場合にくっきりと見えると言われており、主にパソコンで採用されている、というよりもパソコンではインターレース方式に対応できません。
 各々、一長一短ありますが、あくまで方式の違いレベルで、フレームレート、ビットレートのような画質レベルに根本から影響するものではありません。

3.ビットレート

 1秒間にどれだけの動画情報を保持するかを設定します。ビットレートについては映像と音声を別に設定します。

映像のビットレート

 映像のビットレートについては、高ければ高いほど映像の情報量が増えるので、くっきりとした映像となり、低ければぼやけた映像になります。
 ビットレートが高ければ高いほど映像がきれいになるわけですが、例えば、解像度が低いのにビットレートだけ高くしても無駄で、再生負荷が高くなるだけ、そして不必要にファイルサイズが大きくなるだけです。つまり、フレームレート、解像度に応じて適切なビットレートを設定することが重要と言えます。目安は下図の通りです。


~映像のビットレート設定目安(最低限)~

解像度(画質) / フレームレート フレームレート29.97fps以下 フレームレート30fps以上
ワンセグ (360px × 180px/240px) 0.75Mbps~ 1.00Mbps~
SD (720px × 480px) 2.50Mbps~ 4.00Mbps~
HD (1280px × 720px) 5.00Mbps~ 7.50Mbps~
フルHD (1920px × 1080px) 8.00Mbps~ 12.00Mbps~
2K (2560px × 1440px) 16.00Mbps~ 24.00Mbps~
4K (3840px × 2160px) 45.00Mbps~ 68.00Mbps~
8K (7680px × 4320px) 130.00Mbps~ 200.00Mbps~

音声のビットレート

 音声のビットレートの目安は下図の通りです。映像に比べてサイズは非常に小さいです。


~音声のビットレート設定目安~

音声タイプ ビットレート
モノラル 128Kbps
ステレオ 384Kbps
5.1サラウンド(ドルビーデジタル) 512Kbps

ビットレート制御方式

 ビットレートの制御方式として、
CBR(Constant Bit Rate:固定ビットレート)
VBR(Variable Bit Rate:可変ビットレート)
ABR(Averate Bit Rate:平均ビットレート)
 の3方式があります。
 一般的には、通信量が容易に予測できることから、回線の安定性を考慮してCBRを利用します。

4.プロファイル、レベル

 プロファイル、レベルはデバイス側が推奨する解像度、フレームレート、ビットレートの推奨組み合わせです。

項目 / デバイス iPod PSP
プロファイル BaseLine Main
レベル 1.3 3
映像のビットレート 768Kbps 10Mbps
フレームレート 30 30
解像度 320px × 240px 720px × 480px


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