【分かりやすい】3G、4G、LTEとWi-Fiの違い

 3G、4G、LTEは移動通信の規格つまりスマホ、モバイルルーターの通信規格です。一方Wi-Fiは無線LANの規格です。これらは全て無線通信の規格のことですが、ややこしくて混乱しやすいと思いますので、分かりやすくまとめてみたいと思います。

1.3G、4G、LTEとWi-Fiはまったく違います。

 3G、4G、LTEは移動通信システムと呼ばれ、スマホ、モバイルルーターに利用される電波通信の規格です。
 この通信規格は、キャリア(NTTdocomo、au、SoftBank)との通信に利用する規格であり、言い換えるとキャリアと契約していないとこの通信を利用できないと言えます。
 この規格は移動しながら通信することが前提の規格なので、通信を行っていた基地局から遠くなり電波が弱まると、一番近く電波の強い別の基地局を、端末が自動で探索しつなぎ替えます。(ハンドオーバー)
 これにより移動しながらでも連続利用することが可能となりますが、あくまで多数の基地局を作り、電波がとぎれないようにエリア構成されたキャリアのネットワークを利用して初めて実現できることなのです。


 ~ 移動通信システムを利用した通信のイメージ ~ 



 一方、Wi-Fiは各個人及び企業が自身のネットワークを無線化するための通信規格です。自身で電波を発信し、自身でその電波をキャッチします。
 この規格は電波の到達範囲が非常に狭く、約10m圏内での利用に限定されます。このため無免許で自由に使用することが許されています。移動しながらの通信は、この電波が届く約10m圏内でのみ可能です。従って、局所的な利用しかできないということです。


 ~ Wi-Fi通信のイメージ ~ 


2.移動通信システム

3G、4G、LTE

 3G、4Gの「G」は「Generation」、世代という意味です。つまり、移動通信システムの第3世代規格、第4世代規格を表します。
 現在、高速通信は4Gが主流。4Gエリア外、音声通話※は3Gがまだ若干利用されています。
 1G、2G※は過去の規格となりました。3Gについてもサービスを停止し4Gへの移行を促す動きが相次いでいます。


 ※ スマホにVoLTE(Voice over LTE)と呼ばれる機能があれば、より安定した通話が可能な4Gでの音声通話を利用できますが、ない場合は4Gでの音声通話ができませんので、データ通信時は4G、音声通話時は3Gに切り替えて利用します。ちなみにデータ容量の関係で4Gの速度制限がかかったとしても、3Gの音声通話及びVoLTEを利用した4Gの音声通話に支障は出ないようになっています。現在発売される、スマホにVoLTE(Voice over LTE)に対応しない機種はありません。


 ※ 2Gの中にGSMという規格があります。この規格は日本国内では使用されていないものの、海外では国によっては今だ主流の規格です。国際ローミング通信の際は対応に注意が必要です。


 LTE(Long Term Evolution)は実際は3.9Gと呼ばれる第3世代と第4世代の橋渡し的な規格でしたが、ITU(国際電気通信連合)がLTE=4Gとしました。この影響で、実際の4G対応LTEは、LTE advancedと呼ばれます。

 ~ 3G、4Gの通信速度、キャリアサービス名称 ~ 

移動通信システム規格 3G 4G(LTE) 4G(LTE advanced)
理論上最大速度※1 14.4Mbps 326Mbps 3Gbps
NTTdocomo サービス名 FOMA
最大14.4Mbps
Xi
最大150Mbps
PREMIUM 4G
最大225Mbps

最大788Mbps(2017/9~)
実効速度※2 Android:(下り)145Mbps~283Mbps / (上り)22Mbps~43Mbps
iOS:(下り)120Mbps~234Mbps / (上り)15Mbps~37Mbps
NTTdocomo 実効速度計測結果(調査期間2019/01~2019/03)
au サービス名 3G
最大14.4Mbps
4G(LTE)
最大150Mbps
4G(LTE)
最大225Mbps
実効速度※2 Android:(下り)90Mbps~160Mbps / (上り)12Mbps~21Mbps
iOS:(下り)78Mbps~145Mbps / (上り)11Mbps~20Mbps
au 実効速度計測結果(調査期間2019/01~2019/03)
SoftBank サービス名 (HD Voice) SoftBank 4G LTE
最大350Mbps※3
SoftBank 4G
最大612Mbps※3
実効速度※2 Android:(下り)94Mbps~179Mbps / (上り)11Mbps~23Mbps
iOS:(下り)81Mbps~152Mbps / (上り)10Mbps~24Mbps
SoftBank 実効速度計測結果(調査期間2019/02~2019/03)

 ※1:理論上最大速度:MIMOにおいて4アンテナ(4ストリーム)利用、変調256QAM、キャリアアグリゲーション等の条件での最大速度です。実際はアンテナ2本の端末側がほとんどでここまでの速度は出せません。
 ※2:実効速度:あまりに公称速度に対しばらつきが出るため、総務省が、各キャリアに依頼し、総務省の制定したガイドラインに基づき、各キャリアが、各地で通信が混雑する時間帯にOSごと実測定した中央値に近い半数値(25%値~75%値の範囲)です。最近キャリアのCMでは速度のことを言わなくなりました。
 ※3:SoftBankはMIMOにおいて4アンテナ(4ストリーム)利用、変調256QAM、プラチナバンドのキャリアアグリゲーションと、他社記載に対して基準が違いますので、比較できません。


 総務省の実効速度調査では、NTTdocomoが最速ということになります。

 2019年10月1日、楽天が第4のキャリアとして移動通信サービスを開始します。


WiMAXも移動通信システムです。

 KDDI(au)のグループ会社、UQコミュニケーションズが展開するUQ WiMAXも、データ通信のみですが、WiMAX規格※に準拠した移動通信システムです。
 4G(LTE)相当のUQ WiMAXと4G(LTE advanced)相当のUQ WiMAX2サービスを提供しています。


 ※正確にはWiMAX規格(IEEE802.16e-2005)に基地局切り替え(ハンドオーバー)の仕様を追加したモバイルWiMAX規格(IEEE802.16e-2005)が正式名称です。
 BWA(Broadband Wireless Access:広帯域移動無線アクセスシステム)とも呼ばれる、無線を用いた移動高速データ通信の標準規格です。室内で利用する無線LAN(IEEE802.11シリーズ)とは異なり、無線基地局から出力される電波によりデータ通信を行います。


UQコミュニケーションズ サービス名 WiMAX
最大40Mbps
WiMAX2
最大440Mbps

 ちなみに「UQ mobile」はWiMAX通信サービスを提供するUQコミュニケーションズがauのMVNO(仮想移動体通信事業者)としてauの4G(LTE)を提供するもので、WiMAXとは全く関係ありません。


2020年春に、次世代規格5Gがサービス開始予定

 次世代規格5Gが2020年春にサービス開始と発表されました。(第4のキャリア楽天は6月)
 既に2019年4月に、総務省による5G周波数割り当ても終わっています。
 5Gの速度は20Gbpsと言われていますが。実効速度がどの程度になるのか、速度制限が設けられるのか、など商用サービスの内容はまだはっきりしません。

 技術的には「ファントムセル」、「Massive MIMO」という新しい技術の組み合わせにより次世代規格5Gの速度を実現します。ファントムセルは安定した高速通信を、 Massive MIMOは高い周波数帯を有効活用します。

 NTTdocomo(https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/technology/rd/lecture/5g/index.html)

3.Wi-Fi

 Wi-Fiについては別ページ(無線LANの規格と機器の選び方)でまとめていますので、ご参照下さい。

 Wi-Fiと無線LAN

 Wi-Fiと無線LANは、ほぼ同義語として利用されます。
 もともと無線LANは、IEEE802.11規格による機器間の通信を示す言葉でしたが、昔、同じIEEE802.11規格を採用しているのにもかかわらず、別メーカーの機器とは通信できないという問題が起こり、Wi-Fi Allianceという業界団体が、問題なく通信できる機器について、認証マークとして「Wi-Fi CERTIFIED」というロゴを機器に付けることにしました。この後、いつからか、無線LANをWi-Fiと呼ばれるようになりました。


スマホユーザーにとってのWi-Fiの必要性

 企業でスマホを従業員に支給する場合は、公衆Wi-Fiの利用を嫌い、キャリア通信しか許さない設定にすることさえあります。


 その一方、個人ユーザーの場合は、Wi-Fiを積極的に利用し、通信量を抑え、月額費用の節約、通信制限の回避を行います。また場所/時間によってはキャリアでは十分なスピードが出ないので、Wi-Fiに切り替えて利用します。


 2020年春にサービス開始される次世代規格5Gでは、大幅な速度向上によりキャリア側の通信制限、通信量制限が緩和される可能性があります。そうなれば、キャリア側の金額設定次第ですが、スマホユーザーがWi-Fiを使用することはなくなるでしょう。

 一方で、もし公衆無線LAN網が広く形成され、どこででもWi-Fi利用が可能になれば、電話アプリを利用することで、キャリアの移動通信システムと契約しない時代が来るかもしれません。
 今の移動通信とWi-Fiの組み合わせは、ちょうどこの中間にいる状態だと言えるのではないでしょうか。

Wi-Fi利用を共有するネットワークコミュニティー fon

 約10年前からある仕組みなのですが、fonというネットワークをご存じでしょうか?

 fonとは、自宅の光ファイバー等の有線インターネット回線にfonルータを設置することにより、fonユーザー同士共有するWi-Fiスポットを作り、自分が外出した際は他のfonユーザーのWi-Fiスポットを利用できるという共有ネットワークコミュニティーです。
 一時期、大きな話題となりましたが、現在マスメディアで報道されることもなくなりました。それでも引き続きSoftBankではfonルーターが販売されています。(※ただし、在庫がなくなり次第終了と書かれています。)


SoftBank fonルーター(https://www.softbank.jp/mobile/support/fon/)


fon公式サイト(http://fon.ne.jp/)


Wi-Fiを利用する通話アプリの安全性

 Wi-Fiの通信上で音声通話を行うことができます。この場合、LINEやSkypeなど専用の通話アプリが必要になります。
 これらアプリでの通話はセキュリティー上、安全なのでしょうか?
 結論から言って安全です。LINE、Skypeともに強力なAES方式(AES128、AES256)により、通話内容がデフォルトで暗号化されます。
 セキュリティ上は、個人利用の場合、キャリアの電話と同じように安全と考えて良いと思います。

 ただし企業利用の場合、運営会社が暗号化を実施していること、運営会社のサーバーに通話データが残っていることを考えると、特にLINEに関しては、個人向けSNSがメインのエンターテイメント企業であり、セキュリティ上のリスクは考えた方が良いと思います。
 Skypeは、個人ユーザー向けのアプリです。Micorsoftでは企業利用を想定したSkype Business(旧Lync)を別に提供しています。(Office365 Businessに付属するサービスです。)



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