IT資格は取るべき?

 IT分野は裾野が広く、学ぶことが多くあり、多くの資格があります。ITのスペシャリストとして全て学び極められればそれは素晴らしいことですが、一人の人間が学べる時間などそれほど多くある訳ではなく、全ての資格を取ることは非常に難しいと思います。


 また金銭的な面でベンダー資格や民間資格については非常に高額(1試験受験で2万~4万程度)であることを認識しておく必要があります。
 国家資格に関しては受験料5千円程度なので、この負担があまり気になりませんが、例えばネットワーク系のベンダー資格、CCNAを取得する場合、約4万2千円かかります。仮に1回の試験で通らず再試験を受けた場合は8万4千円ということになります。 資格を多く取りたいと思ってもこの受験料はかなりの負担になります。


 それほど金銭的にも、時間的にも負担を強いられるわけですが、はたしてそれに見合う価値を得られるのでしょうか?


 IT資格の取得を目指す際は、多くの資格の中から自身のスキルマップに照らした最適な資格を絞り込むこと、そして、そのIT資格を取得するために掛けた労力、金銭的負担に見合う価値を得られることを充分に確認して下さい。
 もちろん、働いている会社で資格を取るように促されている場合は、資格を取る以外選択肢はないと思いますが、 IT資格を取らないというのも、メリットがないなら一つの選択肢だと思います。


 では、具体的にどのような資格を取ればIT業界ではメリットがあるのでしょうか? 新卒の方、転職の方、立場によっても違いがあり一概には言えないと思いますが、まとめてみました。


新卒でIT業界に就職したい方はIT資格を取った方が良いと思います。


新卒でIT業界に就職したい方

以下の国家資格を取得すると評価されます。また、言い方を変えると、売り手市場なら以下の資格取得を評価するような大手企業に就職して下さい。


転職でIT業界に就職したい方

職務経歴書に記載する業務経験が最重要視されますので、IT資格取得に労力はかけず自身のスキルを磨くことに労力をかけた方が良いと思います。
あえて取得するなら職歴に対応したスキルのベンダー資格が良いです。
<例>Javaのスキルをアピールする場合:Java Programmer Gold

1.IT資格を取得するメリット

 就職が有利になる以外、あまり具体的なメリットはないです。 特に情報技術者試験に関しては、「体系的に知識を得ることができた。」と受験者の満足度は非常に高いそうです。 自身の知識が深まったことをメリットとして考えることのできる意識の高い方にはよくばりすぎだと言われそうですが、 現状では、資格取得の労力に対してメリットが不足していると思います。宅建のように専任資格にできないものでしょうか?

金銭的なメリット

 IT資格取得により資格手当が毎月支給されるIT企業があります。(一部の大手SIer)
こういったホワイト企業に就職できるチャンスのある方は積極的に資格取得するべきです。

 請負、派遣を主体としたよくあるIT企業の場合、仮に資格手当支給があっても、その分給料が上がっていなかったり、内容が不透明で明確に資格取得による恩恵を実感できないことも多いと思います。

試験科目免除のメリット

応用情報技術者、情報技術者高度試験

弁理士試験の科目免除「理工V(情報)」
中小企業診断士試験の科目免除「経営情報システム」

任用資格のとしてのメリット

 任用資格とはその仕事に就く場合に必要とされる資格です。


応用情報技術者

技術陸曹・海曹・空曹及び予備自衛官補(技能公募)の任用資格
警視庁特別捜査官の3級職(巡査部長)のコンピュータ犯罪捜査官の任用資格


情報技術者高度試験

警視庁特別捜査官の4級職(警部補)のコンピュータ犯罪捜査官・ハイテク犯罪捜査官の任用資格
中央省庁の4級職~6級職CIO補佐官(主査,課長補佐,班長,企画官,調査官)の職員の任用資格
各独立行政法人の情報技術関連職員の任用資格


 応用情報技術者を取得すれば、警視庁や中央省庁で働けるのかと言えば違います!あくまで試験を受けるための前提条件です。ちなみにコンピュータ犯罪捜査官の倍率は300倍。。

 さらに独立行政法人によっては任用資格にしておらず「資格取得者ならなお可」としているところもあります。

2.IT資格を取ると就職に有利になる?

 会社によりますし、採用担当者にもよりますが、新卒採用の際は資格を保有している場合、評価が高いです。IT業界への就職に向けて基礎的な知識を前もって学習した事を評価されるのでしょう。

2-1.新卒でIT業界に就職したい方

 新卒採用の際は以下の国家資格を保有している場合、IT分野の基礎知識を有していることが証明できるため、評価が高いです。就職活動前にぜひ取得するようにして下さい。
 特に学部が文学部等の方でIT業界に就職したいという方は、資格がないと、志望動機がはっきりしない印象を与えてしまいます。
 国家資格は試験の中で特定のベンダ名、商品名を表記できないため、どうしても概念的な知識となってしまい、現場ですぐに生かせない資格と言われます。このため転職の方には向きませんが、こと新卒の方の場合には、基礎知識を有することを大きくアピールできる資格と言えます。

基本情報技術者(略称FE)

経済産業省が管轄する国家資格です。
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が試験を実施します。

受験資格は特になく、誰でも受験できます。
約6か月の学習期間が必要です。
資格名に基本と入っていますが、簡単な資格ではありません。
試験は春(4月の第3日曜日)秋(10月の第3日曜日)の年2回です。

応用情報技術者(略称AP)

経済産業省が管轄する国家資格です。
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が試験を実施します。

受験資格は特になく、誰でも受験できます。基本情報技術者を取得していないと受験できないというものではありません。
約12か月の学習期間が必要です。
難易度は高く、相当な覚悟を持って学習する必要があります。ただしIT業界(上場大手)ではこの資格を持っていることがIT技術者のスタートラインとするところもあるほどですので、どうせ取るなら学生の内に取っておく方が、断然良いと思います。
試験は春(4月の第3日曜日)秋(10月の第3日曜日)の年2回です。

ITパスポート(略称IP)

経済産業省が管轄する国家資格です。
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が試験を実施します。

受験資格は特になく、誰でも受験できます。
約2か月の学習期間で取得できるエントリ資格です。
試験は全国の各会場で随時受験できます。結果も即座に出ます。
IT利用者側の知識を認定する資格です。

2-2.転職でIT業界に就職したい方

 転職でIT業界に就職したい方は職務経歴書に記載する業務経験が最重要視されますので、IT資格取得に労力はかけず自身のスキルを磨くことに労力をかけた方が良いです。
 というのも、転職で技術者を募集している会社の多くは即戦力を求めているいるからです。例えば基本情報技術者を持っているとしても、それはITに関する基本概念が分かっているという証明であって IT業界の現場ではソフトウェア開発ならHTML、PHP、JAVA、C等、ネットワーク設計運用ならIOS、LINUX等の実務知識を求められますので、マッチしないのです。
 そういった意味合いからJAVAの開発を5年やっていた等、実務知識をアピールすることが有効で、あえて資格を取得するならば、この場合JAVAの経歴を対外的に証明するということで
ベンダー資格Java Programmer Goldがおすすめです。

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