フィンテックとは

 フィンテック(Fintech)とは、FinanceとTechnologyをあわせた造語で金融システムの総称です。造語なので明確な決まりはありませんが、主に、既存の金融システムではなくICTを利用した新しい決済方法を指してフィンテックと呼ばれることが多く、日本では、2015年頃から盛んにこの言葉が使われるようになりました。
 ここでは、フィンテックの例をまとめていきます。

1.レンディング

 自社サイトやアプリの利用状況を分析することで、AIが自動で投資判断する融資サービスのことです。

Amazonレンディング

 Amazonがマーケットプレイス運営者向けに始めた融資サービスでした。
ウェブで申し込み完了
最短5営業日で融資
融資額は最大5000万円まで
信用調査なし
 という、あり得ない条件で融資を行っていましたが、サービス終了しています。
 この融資は、マーケットプレイス運営者の取引状況(出展数、取引数、売上、キャンセル率、遅延率、不良率等)を元に、AIが投資判断するもので、当時、フィンテックと云えばという、ITを活用した金融業務の代表例として扱われていました。


ドコモ レンディングプラットフォーム(新生銀行 スマートマネーレンディング)

 NTTドコモが提供するレンディングプラットフォームです。ドコモ回線利用者の利用履歴により、AIが投資判断を行います。Amazonレンディングと違い、融資はドコモではなく金融機関が行います。ドコモはあくまでプラットフォームを提供するのみです。現在、新生銀行がドコモ レンディングプラットフォームを利用して、ドコモ回線利用者向けの融資サービスを提供しています。


新生銀行 スマートマネーレンディング(https://www.shinseibank.com/powerflex/smoney/)

2.クラウドファンディング

 クラウドファンディングは、特に新しい技術ではなく、WEB上で行われる投資です。いくつかのクラウドファンディングサイトが認知されるようになり、このスキームが投資マッチングの一手段として認識されるようになりました。


 投資家へのリターンの種類により
投資型:金銭的リターンあり
寄付型:金銭的リターンなし
購入型:権利または物品をリターン
 に分かれます。


 ~ ファンディーノ ~

 投資型

 投資型のクラウドファンディングサイトです。

ファンディーノ(https://fundinno.com/)


 ~ Readyfor ~

 寄付型、購入型

 日本では老舗といえる、寄付型、購入型のクラウドファンディングサイトです。

Readyfor(https://readyfor.jp/)


3.仮想通貨

 2017年、ビットコインの大幅な高騰を受けて大きく注目されましたが、ハッカーによる流出、ダークWEBでの資金洗浄など悪いイメージがつきまといます。

 一時は世界共通通貨としても期待されましたが、もう難しいかもしれません。

 仮想通貨はこのような状況ですが、ブロックチェーン技術については、例えばアリババの国際間決済など各種金融サービス内でセキュリティを確保する方法として利用されています。

 IT技術者は、ブロックチェーンマイニングについて、その技術的な仕組みを理解しておかないといけないかもしれません。


4.ロボアドバイザー

 投資信託の一つとも言えるですが、投資家本人に代わってAIが自動投資をするサービスです。アメリカのETFを中心に分散投資されます。

WealthNavi

WealthNavi(https://www.wealthnavi.com/)

 ロボアドバイザーの草分け的な企業です。ベースにノーベル賞受賞者が提唱した理論に基づくアルゴリズムを利用していることを売りにしています。何段階かのリスク許容設定に基づき自動で投資が実行されます。


THEO

THEO(https://theo.blue/)

 こちらもWealthNavi同様ロボアドバイザーの草分け的な企業です。同じくベースにノーベル賞受賞者が提唱した理論に基づくアルゴリズムを利用しています。内容的にはWealthNaviとほぼ同じです。

5.各種フィンテック企業

GMOペイメントゲートウェイ

GMOペイメントゲートウェイ(https://www.gmo-pg.com/)

 各種決済代行サービス企業です。銀行振込、現金、現金書留、クレジットカード、電子マネー、CVS、スマホ決済等、多角化した決済サービスを一手に代行します。


ウエスタンユニオン

ウエスタンユニオン(https://www.westernunion.com/jp/en/home.html)

 国際送金サービスです。国内の金融機関の場合、外国の金融機関に送金する際、いくつかの銀行を経由する仕組みのため、送金に一週間程度そして約5,000円の手数料がかかりますが、ウエスタンユニオンのサービスの場合、約1日で入金可能。手数料は約1000円です。日本での認知度は低いのですが、海外での認知度は非常に高いサービスです。日本の窓口はHISです。



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